【コラム】道路の余剰(リダンダンシー)
▲GUブロック(安芸川)
昨今、台風や豪雨による水害が起因となる土砂崩れで道路が崩壊・通行止めとなる事例がニュースでも多く取り上げられています。
道路が使用出来なくなれば地域が孤立し、水や食料の確保、病気や怪我をしても病院へ向かう事も難しくなります。
地域住民がそうならない、地域住民の安心や安全の為に必要なのが、リダンダンシー(余剰)です。
リダンダンシー(英:redundancy)とは「冗長性」「余剰」という意味です。
国土計画上では、自然災害等による障害発生時に、一部の区間の途絶や一部施設の破壊が全体の機能不全につながらないように、予め交通ネットワークやライフライン施設を多重化したり、予備の手段が用意されている様な性質を示します。
例えば同じ地域へ向かう道路が複数有れば、一つの道路が問題が発生して使用不可能となっても別の道路からアクセス出来るので、孤立する可能性を大幅に減らせます。
自然災害が多い国である日本において道路の多重性、リダンダンシーは考慮されるべき点です。
とは言っても、道路を復旧したり増やすにも経済的・時間的な負担があります。
そこで丸治コンクリート工業所は、道路工事をより早期・円滑に進められるプレキャストコンクリート製品を多数提案しています。
半成形済みで早期施工!大型ブロック積擁壁
「うらかたくん」
専用裏型枠(KCパネル)付き
ハーフ(Half)プレキャスト(Precast)大型ブロック(Block)
[HPB]
うらかたくんは 工場で製造したブロックを 施工現場にてセパレーターを介し、 残存捨て裏型枠「KCパネル」と連結する ハーフプレキャストブロック (半成形済みブロック)です。
裏型枠の組みばらし工程が省略され 飛躍的に工程が短縮される スピード土留プレハブ工法の大型ブロック積擁壁でもあります。
明度6以下に対応しています。
安全性を考慮した車両用防護柵!
「Gr・L型擁壁」
国土交通省 NETIS QS-030051-V(旧登録)
大型トラックが突っ込んでも壊れません!
衝突荷重に対する擁壁の安定性、強度及び車両用防護柵が持つ
車両の誘導性能や路外逸脱防止性能を実車衝突試験で確認した
プレキャストL型擁壁です。
補強土壁工法等の上部にガードレール基礎として使用することも、直接基礎上に施工することも可能。
擁壁の設計にあたっては、等分布荷重10kN/㎡の自動車荷重に加えて、種別C種・B種ガードレールに作用する推力30kNを考慮してありますので、土圧(試行くさび法により算定)や衝突に対しても十分安全です。
縦断勾配(最大15%)や曲線区間での施工も可能です。
様々な復旧現場からの声有り!
実績多数の「GUブロック」
国土交通省 NETIS KT-160028-VE
GUブロックは曲線にもできる自由な施工性と、たわみ性防護柵としての機能を両立。
幅広い場面で活躍するガードレール基礎ブロックです。
その実力は、実際に被災する事で証明しています。
平成30年(2018年)7月、西日本大豪雨にて福岡県朝倉地区災害復旧現場が再度被災。GUブロックが土砂流の被害を受けました。
しかし強固な連結構造で一部が中空に浮きながらも土砂流に耐え、道沿いの河川へ土砂が入るのを防ぎました。
現場からは
「金具がブロックを引き寄せている緊張度がよく判る」
「1t近いブロックが連結状態で宙に浮くとは驚いた」
「置き式でよく持ちこたえた」
「川への土砂の流出が少なくてすんだ」
「トンパック(大型土嚢)の代わりになりそう」
「水抜き孔が大きく排水効果抜群」
等々、様々なご意見を頂きました!
写真:国道41号(GUブロック)
また、7月8日の豪雨被害により下呂市と高山市を結ぶ国道41号が崩落し、近隣住民の方々の生活や経済活動に大きな影響が出てしまった災害でも活躍しました。
早急な復旧が求められる中、GUブロックは約500mに亘る緊急工事に使用されました。
そして、復旧工事は仮設道路の完成予定の8月31日を大幅に繰り上げて8月17日に完成。
現場から「GUブロックは予想以上に施工がスムーズだった」とご好評の声を頂きました。
近隣住民からも、現場の施工者に対し応援や感謝のメッセージを頂くなどの温かい出来事もありました!