【コラム】コンクリートの耐久性
コンクリートはよく、丈夫な素材の例として取り上げられます。
確かに、重くて硬く燃えないコンクリートは、安価で成形しやすい事も相まって、大きな建造物を築く材料として重宝されています。
コンクリートは強固な素材です。
しかし「頑丈である」かと言われれば、一概にそうとも言えません。
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写真:千葉県 木更津市(GUブロック)
私達の身の回りにあるコンクリート製品は、丈夫にするために鉄筋が入った鉄筋コンクリートである事が多いです。
鉄筋は酸素により酸化する事で劣化してしまいます。
鉄筋コンクリートの場合、コンクリートのアルカリ性により、中の鉄筋は守られているので、酸化を抑える事ができます。
ですがコンクリートは、強固ゆえにひび割れしやすい性質があります。
そのひびからコンクリートに有害な物質が入り込むと、アルカリ性を中性に変わってしまう化学反応を起こし、鉄筋が劣化しやすくなってしまいます。
ひび割れは対策をしても、小規模にする事は出来てもどうしても発生してしまう現象です。
では、どうすれば良いか……。
その答えの一つが、コンクリートの化学反応への耐久を高める事です。
ハレーサルト(高耐久性コンクリート)
ハレーサルトは塩害・凍害・硫酸に耐性を持つ高耐久性コンクリートです。
製鉄所から排出される副産物(高炉スラグ)を有効利用。
セメントの一部を高炉スラグ微粉末にして、細骨材の100%を高炉スラグ細骨材に置き換えることで、塩害・凍害・硫酸への耐性を持っています。
さらに低炭素・資源循環・高強度 等の特長も兼ね備えています。
塩分濃度10%水溶液による 凍結融解試験を実施。
試験の結果は、100サイクル経過後も外観に変化がなく
凍害と塩害による複合劣化環境でも 健全な状態を維持しました。
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写真:千葉県 木更津市(GUブロック)
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写真(左右両方):岐阜県 下呂市(GUブロック)